他人の母乳を飲ませることのリスク

他人の母乳に含まれている見えないリスク

インターネットで販売されている母乳について、今年の3月イギリスの医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」が汚染されている可能性がある…といった論文を掲載しました。

この論文からも、どこの誰のかもわからない上に、きちんとその安全性が確立しているのかもわからない…こうした顔や成分がわからない母乳を赤ちゃんに飲ませるのは、とてもリスクが高いものであることがわかります。

欧米には「母乳バンク」といったものがあり、これはさまざま理由から母乳がでない、もしくはあげられない女性に代わって別の女性が母乳を提供するサービスがあります。
日本にも昭和大江東豊洲病院に国内唯一となる母乳バンクがあります。
ですが、母乳バンクで提供される母乳は、提供された母乳だけでなく、母乳を提供するドナーにおいても厳しい検査を実施。
その管理も大変に厳しいものとなっており、赤ちゃんが安心して飲めるように幾重ものガードが施されているのです。

ところが、インターネットで販売されている母乳というのは、そうした厳しい安全措置がとられているのか不明なものばかり。
安全な検査をするための施設がないばかりではなく、費用を節約する為に母乳提供者の検査もおこなっていないのがほとんどです。

もちろんその管理もずさんで、母乳の安全確認はもちろん、管理・配送における衛生管理に対しても手抜きとなっているのです。
販売元をみればそれは一目瞭然であり、なによりもありえないほど安い価格がそれを証明しています。

また、認可を受けている母乳バンクと違い、インターネットで販売されている母乳には血清スクリーニングが実施されていません
それはB型およびC型肝炎HIV(ヒト免疫不全ウイルス)ヒトT細胞白血病ウイルス梅毒が含まれているかのしれない可能性があるということ。

ある研究では、インターネットで入手した母乳サンプルのほぼ9割にバクテリアが繁殖していることが判明しています。
また、水や牛乳、粉ミルクをまぜて水増ししているといった改ざんケースも報告されているのです。

他人の母乳を飲ませるのには、大きなリスクが生じます。
でも、場合によっては利用しなければいけない状況というのもあります。

もし、どうしても利用しなければならないときには、医療機関でおこなわれている母乳バンクといった、厳密な体制でおこなっているサービスを利用したほうが、まだリスクも低いものとなります。

インターネットで気軽に販売されている母乳はリスクのみ…まさに「百害あって一利なし」となってしまう可能性が高いのです。

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